「自宅でドライヘッドスパサロンを開業したい。でも、お金がいくらかかるの?」
私が開業前に一番不安だったのが、この費用の話でした。ネットで検索すると「100万円で開業」「最低50万は必要」など情報がバラバラで、信じられる数字がなかなか見つからない。地方在住・元パート事務・貯金にも限りがある私には、実際の領収書レベルの数字が必要でした。
この記事では、42歳・DIY素人の私が自宅の6畳洋室で開業した、すべての支出を金額つきで公開します。総額は結論から言うと、講座代も含めて約35万円。一般的に言われる「50万〜100万」より、だいぶ抑えられました。
開業費用の総額サマリー【実額公開】
| カテゴリー | 支出額 | 備考 |
|---|---|---|
| 技術講座(通学・1週間) | 110,000円 | 個人主催の小規模スクール |
| リクライニングチェア | 約60,000円 | 楽天のコンフォート系・組立式 |
| カウンセリング台(オーダー) | 15,000円 | Creemaでハンドメイド別注 |
| 家具・収納(IKEA+ニトリ) | 約30,000円 | 机・椅子・棚・照明 |
| 仕切り・カーテン(DIY) | 約10,000円 | IKEAカーテン+市販レール |
| タオル・ガウン・使い捨て | 約15,000円 | 楽天で業務用30枚他 |
| アロマ・消耗品(初回分) | 約15,000円 | 無印+ビューティーガレージ |
| 保険(年額) | 約10,000円 | ビューティーガレージの保険 |
| 看板・名刺・印刷物 | 約15,000円 | ピースオブサイン+ラクスル |
| WordPress+サーバー(年額) | 約20,000円 | 自作HP+ドメイン |
| 合計 | 約300,000円 | 講座代含めて約35万円 |
大きな支出は「講座代」と「リクライニングチェア」の2つだけ。それ以外は、一つひとつは数千円〜1万円台で抑えました。
設備・備品の内訳【どこで何を買ったか全公開】
① リクライニングチェア:約60,000円(最重要支出)
ドライヘッドスパで一番妥協してはいけないのがこれです。お客様が60分寝転がる場所なので、座り心地が悪いと即リピート率に響きます。
私が買ったのは楽天市場で売っている「コンフォート系リクライニングチェア」(約6万円)。フルフラットに倒せて、ヘッドレストが独立して動くタイプ。8万円台のモデルと迷いましたが、違いは張り地の質感だけだったので予算を優先しました。ニトリにも類似品が5万円台でありますので、店舗で試座してみるのが一番確実です。
② カウンセリング台:Creemaで15,000円のオーダーメイド
これが一番こだわったポイント。レザー調+ゴールドの脚という私のイメージに合う既製品が、10店舗ほど回っても見つからなかったんです。既製品で妥協すると安っぽくなるので、最終的にCreemaでハンドメイド作家さんに別注しました。15,000円という値段でオーダーメイドができるとは知りませんでした。
③ 家具・収納:IKEA+ニトリ中心で約3万円
机・椅子・棚・タオル収納まで、ほぼIKEAとニトリでまとめました。無印は憧れましたが、同じサイズの机で1〜2万円差が出るので断念。IKEAの「LACK(ラック)」シリーズの棚は1台2,000円前後で、サロン風の見た目にもちゃんと馴染みます。
- 施術ルーム用サイドテーブル:IKEA 約2,000円
- タオル収納の白ラック:IKEA 約3,000円
- カウンセリング椅子2脚:ニトリ 約8,000円
- カウンセリング机:IKEA 約6,000円
- 照明(間接照明メイン):IKEA+Amazon 約5,000円
- 小物・雑貨:100均+3COINSで約3,000円
④ 仕切り・カーテン:DIYで1万円に圧縮
自宅サロンで一番悩んだのが生活空間との仕切り。最初はついたてを買ったり、パネルカーテンを試したり、いろいろ失敗しました。最終的に落ち着いたのはIKEAの遮光カーテン(2枚セット約3,000円)+市販のカーテンレール(約2,500円)+突っ張り棒で仕切るという原始的な方法です。
これを業者に依頼していたら、どうなっていたか。実は一度リフォーム業者に見積もりを出したら100万円でした。クロス張り替え+防音工事+カーテン設置+造作収納まで込みの金額です。DIYで同じ効果を出すと材料費だけで10万円。工賃90万円が浮いたわけです。
⑤ タオル・ガウン・使い捨て用品:約15,000円
タオルは楽天で業務用の白タオルを30枚購入(約8,000円)。ガウンは2着で約4,000円。使い捨てヘアキャップ・アイピロー用の綿などを合わせて合計15,000円ほどです。タオルはお客様1人で最低2枚使うので、回転数×2+洗い替えで30枚は欲しいです。
業者100万円の内装工事を、DIYで10万円に圧縮した話
自宅サロンで一番お金が浮いたのは、この内装です。普通にリフォーム業者に頼むと、クロス張り替え・カーテン設置・造作収納・照明工事・防音対策を合わせて100万円超。退職金を全部溶かす計算でした。
結論から言うと、自宅サロンの仕切りはカーテンで十分です。私は元の和室をそのまま使い、壁紙は張り替えずに家具の配置で雰囲気を変え、カーテンで施術空間と生活空間を分けました。防音は、施術自体が無音なので不要。結果、内装DIYでかかったのは約10万円です。
- カーテン+レール+突っ張り棒:約10,000円
- フロア用のジョイントマット:約5,000円
- 壁掛けサイン・アートパネル:約8,000円
- 観葉植物(フェイク+生):約4,000円
- 間接照明+調光器具:約8,000円
- その他小物(ディフューザー、加湿器等):約15,000円
この10万円で、お客様から「ちゃんとしたサロンみたい」と言ってもらえる空間になりました。業者に頼んだら退職金が溶けてたので、DIYして本当によかったです。
ホームページ・SNS・販促物にかかった費用
ホームページは自作で年間20,000円
業者に見積もりを取ったら、テンプレートで15万円、オリジナルで30万円という回答でした。とても払えないので、WordPressで自分で作ることにしました。
かかったのは以下の3点のみです:
SWELLはドラッグ&ドロップでブロックを組めるので、HTMLもCSSも書けない私でも2週間でサロンのホームページができました。余裕があればブログ機能でアフィリエイト収益も狙えるので、長期的には投資回収可能な支出です。
SNSは無料、インスタ1本でスタート
最初から複数SNSに手を出すと絶対に続かないので、Instagramだけに集中しました。開設費用ゼロ円。更新は週2〜3回、自分のサロンの雰囲気写真とビフォーアフター(お客様許可済)だけを投稿しています。
名刺はCanva+ラクスルで1,000円
Canvaで無料テンプレートを使ってデザインし、ラクスルまたはプリントパックで印刷発注。100枚で約1,000円です。デザイン料・印刷料すべて込みでこの値段は、本当にいい時代だと思います。
看板はピースオブサインで約8,000円
自宅入り口に掛ける小さなサインは、ピースオブサインというサイン専門業者にオーダーしました。約8,000円で、2年使っても剥がれず色褪せもない品質です。この部分は妥協しなくて正解でした。
事業系の必須支出:保険だけは絶対に加入すべき
個人事業主として、保険だけは絶対にケチらないでください。お客様の頭・首に触れる仕事なので、施術中のトラブルは必ず想定しておくべきです。
私が加入したのはビューティーガレージの「みんなの保険」。エステ・リラクゼーションサロン向けに設計された賠償責任保険で、年額約10,000円で最大1億円の補償が付きます。1年に1回、コンビニのコーヒー何回分かの金額で安心が買えると思えば、迷う支出ではありません。
月々のランニングコスト【実測値】
| 項目 | 増加分 |
|---|---|
| 電気代(エアコン冷暖房) | +約2,300円 |
| 水道代(洗濯頻度+1回/日) | +約1,500円 |
| アロマ・精油補充 | 約2,000円 |
| 消耗品(使い捨てキャップ等) | 約1,500円 |
| 通信費(Wi-Fi既存・追加なし) | 0円 |
| 月合計 | 約7,300円 |
自宅サロンの強みは、固定費がほぼゼロに近いこと。店舗を借りると家賃・共益費・駐車場で月10万円近く飛ぶので、この差は経営を驚くほど楽にしてくれます。
消耗品の仕入れルート【ビューティーガレージ+楽天が王道】
開業後の消耗品は、プロ向け仕入れサイトのビューティーガレージ(無料会員登録で業務価格)と、楽天市場の二軸でほぼ賄えます。
- ビューティーガレージ:アロマ・精油・施術用オイル・使い捨て用品
- 楽天市場:タオル・カーテン・雑貨・細かい消耗品
- 無印良品:アロマディフューザー・エッセンシャルオイル(店舗派)
- 生活の木:香り系の実物確認・購入(店舗派)
ネット通販だけじゃなく、無印・生活の木で実物の香りを試してから買うのをおすすめします。香りは写真じゃ分からないので、自分の感覚で選ぶのが絶対に失敗しません。
私が3回買い替えた「失敗した支出」
私の開業費が予算オーバーしなかったわけではありません。正直に言えば、何度も買い替えを繰り返した失敗もたくさんあります。
- カウンセリング机を3回買い替え(累計約2万円ムダ)
- 椅子も同じように3回(累計約1.5万円ムダ)
- カウンセリングシートの紙質・フォントを5回作り直し(累計約3,000円ムダ)
- 最初に買った安物のついたて(結局カーテンに落ち着いて破棄)
教訓は2つ。①素人は最初から最高の品を買ってしまうほうが結果的に安いことも多い。②でも、試行錯誤そのものが楽しいなら、それもあり。完璧主義でガチガチに決めすぎて開業が遅れるより、とりあえず安いものでスタートして、運営しながら「これ違うな」と気づいた時点で買い替える、というスタイルも十分アリだと今は思います。
予算別・開業費シミュレーション
最低限プラン:約20万円
- 講座代(通信+短期実習):50,000円
- リクライニングチェア(ニトリ中古):30,000円
- 家具・備品・消耗品:50,000円
- カーテン・仕切り:10,000円
- 保険・販促物:20,000円
- WordPress+ドメイン:20,000円
- 予備:20,000円
私が実際に使った標準プラン:約35万円
上記の記事本文の通り。
本格プラン:約50〜70万円
- 協会認定の通学スクール:300,000円
- 新品リクライニングチェア(8万円クラス):80,000円
- 内装DIY+一部業者依頼:150,000円
- 備品・消耗品フルセット:80,000円
- 保険・事業系:30,000円
- 販促ホームページ外注:100,000円
よくある質問【開業費用Q&A】
Q1. 貯金がなくても開業できる?
A. 私は夫に20万円ほど貸してもらい、残りは自分の貯金から出しました。日本政策金融公庫の「新創業融資制度」を使えば、自己資金なしでも100〜300万円借りられる場合があります。金利2%前後、担保・保証人不要なので、開業資金が不足する方は相談してみてください。
Q2. 一番ケチってよかった支出は?
A. 内装工事。業者見積100万→DIYで10万に圧縮できた経験から、壁紙・床は現状のままで十分だと断言します。家具とカーテンの組み合わせで、驚くほど印象は変わります。
Q3. 一番ケチって失敗した支出は?
A. 最初に買った安物のついたて(約3,000円)。すぐに倒れる・見た目も安っぽい・結局破棄で全額ムダ。ここは最初から少し高くても、きちんとしたものを買うべきでした。
Q4. 回収までどのくらい?
A. 開業総額35万円は、開業から4ヶ月目で回収しました。月商20万円を超えた時点で、初期投資は相殺できています。
Q5. これから開業するなら、最低いくら用意しておくべき?
A. 運転資金込みで50万円がおすすめです。開業費35万+3ヶ月分の生活費・ランニングコスト予備で15万円確保できれば、焦らず集客を立ち上げられます。
